障害のある人は、長い間、社会から保護される存在と見なされ、本来持っている自分で人生を選択し、決定する権利は軽視されがちでした。
障害のある人の権利を守る条約をつくるにあたり、障害のある人たちが「私たち抜きに私たちのことを決めないで」と主張し、国連の取り組みに参加するとともに、条約づくりに参画しました。
そして、国連は、2006年に「障害者の権利に関する条約 Convention on the Rights of Persons with Disabilities」を採択しました。この中では、障害を理由とした差別を行わないこと、障害がある人たちの自己決定、自己選択の自由を尊重し、社会に参加できるようになることなどが求められています。
日本においても、障害のある人たちの人権問題を身近な問題として捉え、心のバリアを取り除き、障害のある人の社会参画を促進するために何が出来るのか考えていくことが大切です。
障害者権利条約について
この条約では、主に次のような内容を定めています。
視聴のポイント
日本では、障害のある人が、自由に出かけたり、自分のやりたい仕事を見つけて働くことができる環境が十分に整っているでしょうか。
今まで、障害のある人が地域で普通に暮らせる環境を整備する「ノーマライゼーション」をめざして、施設などの整備が進められてきています。
今後、障害者差別解消法(2016年4月施行)のもとでは、障害のある人それぞれのニーズにあわせて変更・調整を行う合理的配慮が求められ、障害があることを理由として、サービスの提供を断ったり、制限することが禁止されます。
障害のある人を含むすべての人にとって住みよい平等な社会を実現するためにも、十分な配慮と理解が求められています。
〔関連リンク〕
国際連合創設70周年記念 すべての人々の幸せを願って~国際視点から考える人権~ 作品紹介サイト
企画 法務省人権擁護局 公益財団法人人権教育啓発推進センター
制作 桜映画社